CNF複合樹脂「ELLEX-R67」 四国中央市回覧板に採用

日常生活の身近な製品にELLEX-R67が初採用

大王製紙株式会社(住所:東京都千代田区、以下「当社」)は、このたび当社創業の地である三島工場が立地する愛媛県四国中央市の回覧板に、セルロースナノファイバー(以下「CNF」)複合樹脂「ELLEX-R67」が採用されましたので、お知らせします。ELLEX-R67は2022年より供給を開始し、今回初の採用事例です。 四国中央市は、今年度、市発足20周年を迎え、この記念事業としてCNFを用いた回覧板製作を企画し、当社ELLEX-R67が採用されました。本年7月より、CNF複合樹脂製の回覧板の使用が開始され、市民の皆様が日常生活で身近にCNF製品をご使用いただける用途開発成果です。また、本年5月に開催予定の市発足20周年記念式典においても記念品として出席者に配布される予定です。


■ 採用の経緯
四国中央市は、2004年の発足以降、総務省及び経済産業省公表の「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」の「パルプ・紙・紙加工品製造業」の製造品出荷額において、最新の統計では2022年まで18年連続で全国1位の”日本一の紙のまち”であり、当社基幹工場の三島工場も同市に立地しています。 2024年度に市発足20周年を迎えるにあたり、この記念事業として、製紙業界において次世代新素材として期待されているCNFを用いて、市民の皆様が日常生活で身近に感じられる製品の製作が企画されました。市内CNF製造メーカーである当社にもお話をいただき、さまざまな用途について協議を重ねた結果、ELLEX-R67を用いて回覧板を製作することを決定し、今回の採用に至りました。

■ CNF複合樹脂「ELLEX-R67」
CNF複合樹脂は、CNFの軽くて強い特徴を活かして、自動車部材、家電製品、建材、容器・包装等の分野への用途展開が期待されています。ELLEX-R67は、セルロース濃度67%の高濃度ペレットで供給できるため樹脂材料設計の自由度が高く、お客様が混練・成形加工しやすい仕様です。また、CNFが植物由来であることや繊維が破断しにくいことから、減プラスチックやマテリアルリサイクルも期待できます。今回の回覧板での採用においては、当社が材料設計まで行い、材料としては樹脂単体のみと比較して1.4倍(当社調べ)の剛性を実現しました。剛性が高まった分、薄肉化し、CNF配合分との合計で約20%の減プラスチックに相当する設計で製品を完成させました。

■ 今後の展開
当社CNF6形態のうち、複合樹脂はCNFの軽くて強いという特徴を活かせる素材であり、当社第5次中期事業計画での事業拡大を目指して開発を進めています。2020年度から取り組んだNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」プロジェクト助成事業において、2022年にパイロットプラントを三島工場で稼働し、CNFの社会実装の1つの課題であるコスト低減を実現できる製造プロセス開発を進めています。また、プラント稼働以降、供給量が増大し、自動車、日用雑貨の分野を中心に大型部材の試作成果も出始めており、今回の採用をきっかけに今後さらに自動車部材や家電製品などの幅広い用途展開を進めていく計画です。


関連情報

当社CNF「ELLEX」について: https://www.daio-paper.co.jp/development/cnf/


<お問い合わせ先>
大王製紙株式会社 総務部広報課 TEL:03-6856-7501


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