ゼロエミッションの取り組み

紙パルプの製造に伴い発生する廃棄物は、セメント原料、土木資材、土地造成等の用途に再利用し、ゼロエミッションに取り組んでいます。

古紙パルプ製造時にパルパー、精選工程から排出される廃プラスチック等の廃棄物は、燃料であるRPF※1 に再生利用しています。古紙の印刷インキを除去するフローテーター※2 から発生するフロス※3 は、紙製造工程で使用する無機薬品(再生填料)として回収しています。
また、ボイラーの焼却灰は、セメント原料、土木資材として、クラフトパルプ製造設備から発生する無機汚泥は、土木資材として再資源化する等の、ゼロエミッション活動を進めています。

三島工場 産廃処理フロー

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※1 RPF[Refuse Paper & Plastic Fuel]
産業廃棄物のうち、再利用出来ない紙ゴミ及び廃プラスチックを原料とした固形燃料です。発熱量が高く、石炭や重油等の化石燃料の代替として、製紙や鉄鋼等、多くの産業で利用されています。

※2 フローテーター
古紙に印刷されたインキを薬品(洗剤)で洗って取り除き、紙の繊維(パルプ)を取り出す装置のこと。

※3 フロス
フローテーターで発生する泡の中に含まれる取り除かれたインキ成分と微細な繊維及び無機薬品のこと。

紙資源の循環

他社に先駆け、実用化した填料再生技術を活かし、天然資源の保護と廃棄物の削減を推進しています。

一般に、古紙パルプ製造時に、異物として除去されるインキ粕や無機薬品は、廃棄物として処理されています。当社ではこの廃棄物中の無機薬品を再生填料として再利用する技術を実用化し、現在、さまざまな紙に使用し、廃棄物の削減を図っています。

当社独自の填料リサイクルシステム

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再生填料の高品質化

1. 高品位再生填料の特徴

高品位再生填料は、再生填料表面を粒子状の薬品でコーティングして、粒子の隙間に油分が吸込まれやすいように改良しています。紙に配合すると、印刷インキの油をキャッチして紙の裏面まで油が染み込まなくなり、薄い紙でも印刷の裏抜け(印刷不透明度)が改善します。
また、光の散乱性の異なる炭酸カルシウムやクレーなど多種類の鉱物を含有し、さらに粒子径をコントロールしたことで、白紙不透明度も改善します。

高品位再生填料のイメージ図
2. 紙に配合することによる改善効果

高品位再生填料を新聞用紙に配合することで、不透明性の向上(裏抜け改善)と平坦性の向上(インキ着肉性改善)が得られており、用紙の軽量化への対応が可能となっています。
また、再生填料の表面にコーティングを施すことにより、填料表面の起伏が少なくなった結果、抄紙用具(ワイヤー等)が傷みにくくなり、用具が長持ちしたことで、安定した操業ができるようになりました。
さらに、コーティングにより粒子の大きさが一回り大きくなることで、粒子が紙の中に留まり易くなり、歩留向上剤の添加量が大幅に削減でき、省資源化にも繋がりました。

脱水→焼成・仕上→高品位再生填料

古紙脱インキ粕を再生填料に利用し、 排水処理汚泥焼却灰削減

古紙パルプ製造設備から出る脱インキ粕は、従来、排水処理工程で処理し排水処理汚泥となっていましたが、大王製紙(株)三島工場では脱インキ粕を填料(紙に 配合して不透明性を向上させる薬品)としてリサイクルし、 再利用しています。

再生填料製造設備

現在、再生填料の高品質化に取り組んでおり、使用する洋紙の品種を拡大し、排水処理汚泥の発生量を削減しています。(2016年度は、約24千トンを削減)

排水処理汚泥焼却灰 約24千トン削減

再生化燃料設備を通して環境リサイクルをサポート

これまで産業廃棄物として処理されていた廃プラスチックや、廃家電・自動車などを、

1)ダイオーエンジニアリングがリサイクル業者へプラントの改善提案を行い、
2)容積を 減少、燃料化・資源化できる設備の設計施工を手掛け、
3)リサイクル業者の回収率向上・最終処分の削減を行い、
4)最終的に燃料化された廃プラスチックや冷蔵庫の保温材(ウレタン)を大王製紙グループ6拠点のバイオマスボイラーで受け入れます。

グループ全体で廃棄物を有効利用していくことで、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

ダイオーエンジニアリング(株)がサポートする環境
リサイクル事業

サポート1 再生素材・燃料原料 サポート2 リサイクルプラントによる各種資源の回収 サポート3 リサイクル燃料

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産業廃棄物最終処分量削減の取り組み

大王製紙グループで発生する産業廃棄物を、再生利用を目的とした中間処理業者への排出に切り替えることにより、最終処分量 (埋立)の削減を進めています。 2017年度はグループ全体の最終処分量は4千トン (全体の1.2%) になりました。三島工場の産業廃棄物発生量は全体の75%(261千トン)を占めますが、再生砕石やセメント原料への再生利用を進め、再生利用率は99.8%です。

産業廃棄物発生量(大王製紙グループ)、産業廃棄物最終処分量(大王製紙グループ)、再生利用内訳(三島工場)

廃棄物の再資源化の取り組み

排水処理汚泥焼却灰やバイオマスボイラーで発生する焼 却灰、製薬工程で発生する汚泥等の産業廃棄物は主にセメント原料や路盤材として再利用されていましたが、新たにコンクリートブロック、再生土、製鋼副資材へも再利用しています。結果、最終処分(埋立)以外の再生利用率は98.7%となっています。

コンクリートブロックは、焼却灰とセメントを混ぜて立方体にして崖くずれ等の災害を防ぐ土留めとして利用されています。再生土は、生石灰や固化剤等を混ぜたもので、盛土材として低い土地を高くしたり、道路の建設等で周囲より高くする必要がある時に使用され、リサイクル認定商品となっています。

廃棄物再生利用率98.7%(グループ全体)

サプライチェーン・マネジメント Scope 1, 2, 3算出

大王製紙グループは、原材料の調達から製品の使用・廃棄に至るライフサイクル全体での、温室効果ガス排出量の把握・管理を行うことで、温室効果ガス削減の範囲をサプライチェーンに広げることで、削減のチャンスを増やすこととなり、ひいては、企業のコスト削減の余地を発見する機会が広がると考えています。

自社の製品・サービスによる他社の温室効果ガス削減への貢献を通じて、削減量としてアピールすることで、持続可能な社会の実現を目指していきます。

サプライチェーン温室効果ガス排出割合

サプライチェーン温室効果ガス排出量

PRTR物質削減の取り組み

大王製紙グループでは、化学物質の使用を適切に管理し、製品の安全性に最大限配慮しています。
製紙薬品の新規採用にあたっては、製品品質だけでなく人や環境への影響について、社内評価を行った後、採用を決定しています。また、すでに採用されている薬品についても、毎年含有成分証明書を提出させ、薬品の安全性を確認しています。

PRTR特定化学物質排出量

PRTR特定化学物質排出量
政令番号 化学物質名 単位 取扱量 排出量 移動量
1 亜鉛の水溶性化合物 トン 0.6
2 アクリルアミド トン
20 2-アミノエタノール トン 0 1.1
48 EPN トン 0.6
80 キシレン トン 3.2 0.0 0.0
127 クロロホルム トン 2.5 2.4
134 酢酸ビニル トン 0.8 0.2
243 ダイオキシン類 mg-TEQ 7.1 2.1
279 1,1,1-トリクロロエタン トン 1.7
296 1,2,4-トリメチルベンゼン トン 3.6
300 トルエン トン 737.6 31.1 16.9
333 ヒドラジン トン
374 ふっ化水素及びその水溶性塩 トン 2.0 4.3
395 ペルキオソ二硫酸の水溶性塩 トン 4.4
405 ほう素化合物 トン 4.5 11.6 0.9
412 マンガン及びその化合物 トン 1.1
438 メチルナフタレン トン 49.8 0.5
合計 トン 808.4 55.2 17.8

※1 集計範囲は大王製紙(株)と国内連結会社の生産工場15社
※2 取扱量が1トン以上の化学物質のみ掲載
※3 ダイオキシン類は単位が違うため、アウトプットデータの集計から除外している

環境会計

  • 集計範囲:大王製紙(株) 三島工場、可児(かに)工場にいわき大王製紙㈱の環境保全コスト・効果にはグループ会社であるフォレスタル・アンチレLTDA.(チリ共和国)の植林関連を計上しています。
  • 集計対象期間:2017年度(2017年4月1日~2018年3月31日)
  • 環境省より公表されている「環境会計ガイドライン2005年度版」を参考に集計しました。

環境保全コスト

(単位:百万円)

分類 主な取り組み内容 投資額 費用額
(1)事業エリア内コスト 2,830 30,600
内訳 ①公害防止コスト 排水処理設備、脱臭・排煙脱硫設備、ECF等 1,175 5,240
②地球環境保全コスト 海外植林、社有林維持管理、省エネルギー 612 1,289
③資源循環コスト 廃棄物処理・再原料化、古紙等資源の有効利用 1,043 24,071
(2)上・下流コスト リサイクルコスト、低硫黄燃料購入費用(差額)等 999
(3)管理活動コスト ISO14001費用、従業員教育、環境影響測定費用等 112
(4)研究開発コスト 環境配慮銘柄等環境保全に資する製品開発等 35
(5)社会活動コスト 各種ボランティア活動、団体支援、環境報告書等 78
(6)環境損傷コスト 汚染負荷量賦課金(SOx) 126
合計 2,830 31,950

環境保全効果

環境保全効果の分類 環境負荷項目 単位 2016年度 2017年度 前年度との差異
(1)事業エリア内コストに対応する効果 ①温室効果ガス(CO₂)削減 CO₂排出量 千トン 4,075 3,848 227千トン削減
②大気汚染物質削減 硫黄酸化物排出量 トン 1,109 1,372 263トン増加
窒素酸化物排出量 トン 6,161 6,209 48トン増加
ばいじん排出量 トン 264 320 56トン増加
③水質汚濁物質削減 排水量 千m³ 126,945 119,365 7,580千m³増加
COD排出量 トン 7,217 6,978 239トン削減
SS排出量 トン 1,997 1,371 626トン削減
窒素排出量 トン 410 414 4トン増加
りん排出量 トン 48 51 3トン増加
④海外植林の推進 海外植林面積 ha 28,700 28,700
⑤産業廃棄物削減 産業廃棄物発生量 千トン 322 322
(2)上・下流コストに対応する効果 ①古紙利用の推進 古紙使用量 千トン 1,784 1,749 35千トン減少

環境保全対策に伴う経済結果

(単位:百万円)

効果の内容 金額
省エネルギーによる費用削減 10
化石燃料使用減による費用削減
廃棄物の有効利用による処理費用削減 48
難離解古紙を溶解処理・原料の置換えによる費用削減 15
合計 73
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