エネルギーの利用について

【エネルギー利用の基本方針】
大王グループは、2050年度までのカーボンニュートラル実現を目指し、持続可能なエネルギー利用の推進に取り組んでいます。
これまでも「DAIO地球環境憲章」に則り、省エネルギーの推進やバイオマス燃料の活用など、環境負荷低減に向けたさまざまな施策を実施してきました。2021年には、「エネルギー転換」、「省エネルギー」および「炭素固定化」を3本柱とするカーボンニュートラルロードマップを策定し、具体的な施策を推進しています。さらに、「Daio Group Transformation 2035」において、「化石燃料(石炭)から地域と共生した廃棄物燃料・木質燃料への転換」というテーマを掲げ、持続可能な資源の活用を加速させています。
気候変動への対応を経営上の最重要課題の一つとして認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に沿った透明性の高い情報開示を行いながら、持続可能なエネルギー利用を進めてまいります。


【指標と目標】
大王グループは、2050年度までのカーボンニュートラル実現を目指し、持続可能なエネルギー利用の推進に取り組んでいます。

【2030年中期目標】
大王グループでは、2013年度比で全拠点における化石由来CO₂排出量を46%削減することを目標としています。
また、エネルギー原単位については、前年比1%の削減を毎年継続することを目指しています。さらに、全拠点におけるスコープ1およびスコープ2の温室効果ガス排出量については、2013年度比で20%の削減を、国内拠点におけるスコープ3(カテゴリー1および4)については、2022年度比で15%の削減をそれぞれ目標に掲げています。


(※表は横にスクロールします。)

項目 対象範囲 2030年目標
エネルギー原単位 大王グループ全拠点 毎年1%削減(前年度比)
スコープ1とスコープ2 化石由来CO₂排出量 大王グループ全拠点 46%削減(2013年度比)
GHG排出量 大王グループ全拠点 20%削減(2013年度比)
スコープ3(カテゴリ1、4) 大王グループ国内全拠点 15%削減(2022年度比)

【工場での取り組み】
・エネルギー転換 2023年には、売電用として稼働していたバイオマス発電設備(2020年稼働)を自家消費に切り替えることで、三島工場における石炭使用量の削減を実現しました。さらに、石炭からの燃料転換を一層進めるため、廃棄物由来燃料を活用するリサイクル発電設備の新設を計画中です。当初は2030年以降を予定していたFITバイオマス発電用ボイラーの自家消費化についても、前倒しして2023年度から開始しました。2023年4月には、5.5万kW相当の発電を石炭からバイオマスに転換したほか、生産設備の一部を停止し、他の設備に効率的に生産を移行することで、工場全体のエネルギー使用効率の最適化を図りました。

・再生可能電力(太陽光発電)への切り替え 大王グループは太陽光発電の導入も積極的に進めており、2025年度末時点では、国内外合わせて発電能力は9,386kWに達する予定です。これにより、全体で年間約8,442トンのCO₂排出量削減に貢献しています。

  
事業所/工場 稼働年度 発電能力
kW
大津板紙石山物流センター 2012年 250
いわき大王製紙 2014年 250
大王製紙可児工場(坂祝) 2014年 49
エリエールプロダクト福島工場 2017年 105
ダイオーペーパープロダクツ島田事業所 2021年 405
エリエールインターナショナルタイランド 2022年 1,600
大王製紙川之江工場 2023年 1,255
大王製紙可児工場 2023年 1,255
ダイオーミウラ羽生工場 2023年 119
ダイオーミウラ川越工場 2023年 355
ダイオーミウラ船橋工場 2023年 205
ダイオーミウラ美里工場 2023年 155
エリエールテクセル本社 2023年 205
大王製紙三島工場 2024年 630
大王パッケージ滋賀工場 2024年 250
大王パッケージ茨城工場 2024年 300
ダイオーミウラ幸手工場 2024年 300
大王製紙三島工場 2024年 443
大王製紙三島工場(追加設置予定) 2025年 1,255

【燃料のクリーン化】
石炭や重油に比べて炭素含有量の少ない天然ガスにも着目し、基幹工場である三島工場内にLNGサテライト基地を設置し、重油から天然ガスへの燃料転換を進めています。また、関係会社においても、重油ボイラーをガスボイラーへと置き換えることで、より低炭素なエネルギーによる生産体制へのシフトを図っています。



【省エネルギー】
製紙工場では大量の蒸気を使用するため、無駄な蒸気の削減を目的に、熱交換器の新設やスチームトラップのメンテナンス強化を実施し、蒸気使用量の削減に取り組んでいます。同時に、電力の省エネルギー化も進めており、最新の省エネ設備の導入や、生産状況に応じて大型ポンプから小型ポンプへの切り替えを行うなど、日々、無駄なエネルギーの削減に努めています。
また、照明のLED化も積極的に進めており、工場内はもちろん、事務所や製品倉庫でも導入を推進しています。
さらに、事務所においては、LED化に加えて人感センサーによる自動点灯・消灯の導入や、空調設備の温度設定の最適化などを通じて、無駄なエネルギー使用の排除に取り組んでいます。

水資源の利用について

【水資源利用の基本方針】
紙・パルプの製造工程では多量の水を必要とすることから、限りある水資源を持続的かつ効率的に活用することは、当社にとって重要な 環境課題です。当社は「DAIO地球環境憲章」のもと、水資源の保全とリスク管理を経営の重要事項と位置づけ、事業全体を対象とした 水リスクの評価と対応に加え、生産拠点における取水量の削減、水の循環利用および浄化による利用効率の向上に継続的に取り組んで います。水資源に関する戦略立案およびパフォーマンスの最終的な責任は、代表取締役社長執行役員が担っており、経営レベルでの統括 体制を整備しています。さらに大王グループでは、水リスクの高い地域を特定した上で、重点的に取水量の削減および水リサイクルの強化を推進しています。生産工程全体においては、水の効率的な利用・循環利用を徹底するとともに、取水量および原単位の管理を年度計画に明確に組み込み、定量的目標のもとでモニタリングを実施しています。




【水資源のリスク管理】
当社は、紙・パルプ製品を中心に製造・販売しており、事業活動において水資源の適切な管理が重要です。そのため、水資源の枯渇に よる森林由来原材料の供給不安定化に伴う操業リスクや、生産工程での水供給逼迫による製品供給停止リスク、さらには水使用料の上昇 による原価上昇リスクなどが懸念されます。こうしたリスクに対応するため、当社は「DAIO地球環境憲章」に基づき、水資源の適切な 管理と水資源リスクの低減に取り組んでいます。また、当社は水リスクの評価に加え、事業活動が依存・影響を及ぼす地域の分析を実施 しています。Aqueduct Water Risk Atlasを活用して各拠点の水ストレスを評価しました。分析の結果、水ストレスに関しては大きな リスクは認められませんでしたが、国内2工場およびチリの複数の山林がKBAや保護地域等 に位置、または近接しており、要注意地域に 該当することが明らかになりました。当社はこれらの分析結果を踏まえ、持続可能な水資源管理と環境保全の取り組みを強化しています。




【水資源の機会管理】

コロナ禍を契機に衛生意識が高まり、手指や身のまわりを水を使わずに清潔に保てる製品へのニーズが今後も継続的に増加することが 予想されます。当社の「エリエール 除菌できるアルコールタオル」などの製品は、水を使用せずに衛生環境を維持できることから、 水資源への負荷軽減という観点でも価値ある選択肢となります。特に、ライフラインが十分に確保できない渇水地域や災害時の被災地 においては、実用性の高い衛生ソリューションとして機能します。 こうした場面で当社製品を積極的に提供することは、衛生課題の解決や生活者のQOL向上に寄与するだけでなく、当社にとっても社会 課題の解決と事業成長を両立する機会となります。今後も社会課題解決に貢献する製品・サービスの展開を通じて、持続可能な社会の 実現を目指します。




【水資源のガバナンス体制】

大王グループでは、水資源利用を含むサステナビリティ全般の管理をサステナビリティ委員会に集約しています。委員会の下部会である「環境負荷低減部会」では、各部門が抽出した気候変動や自然関連のリスク・機会を評価し、対応策を議論しています。これらのサステナビリティに関する戦略・方針や課題に対する取組状況は、四半期ごとに経営会議に「サステナビリティの取組の進捗状況」として報告され、内容に応じて、経営会議から取締役会に報告しています。また、取水量や排水量などの定量的目標のもとで環境管理部門が測定・モニタリングを実施し、水資源の適 切な管理に取り組んでいます。




【水資源利用の指標と目標】




【水資源利用の取り組み】
一般的に、紙・パルプを1トン製造するためには100㎥の水が必要と言われていますが、三島工場ではその半分以下で生産しています。 H&PC商品(主原料:パルプ)の製造排水を、紙・板紙や新聞(主原料:古紙)製造の用水に使うなど、あらゆる紙を生産している 工場ならではの水の再利用を行っています。さらに、渇水期には総合排水処理後の放流水を10~35%程度まで再利用し、節水を行って います。今後、さらに良質な排水の分離を進め、用水として再利用していくことで水の使用量を削減していきます。




マテリアルフロー

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