古紙利用率拡大の取り組み

難処理古紙利用の状況

当社基幹工場である三島工場では、従来、埋立・焼却処理されていた紙ゴミを難処理古紙として回収し、当社独自の処理技術で古紙とそれ以外のフィルムなどに分別することで、古紙は製紙原料として再利用、排出された残渣は発電用リサイクルボイラーの燃料として活用しています。2022年度は、難処理古紙発生元の国内工場での生産活動が停滞し、難処理古紙の発生量、集荷量が減少し、使用量及び配合率が低下しました。
2030年度 板紙への配合率(KPI)30%達成に向けて、今後は①古紙輸出の市況に左右されない発生元企業とのパートナーシップの強化や環境負荷低減につながる提案購買による新たな種類の難処理古紙の発掘、②耐水・耐油性の難離解古紙やビニール類が混在した雑がみなどが使用可能な設備の導入を検討していきます。

 
 
 
 

古紙利用率推移

紙・板紙用途合計

板紙用途

紙用途

 

※大王グループ計は、紙/板紙を生産しているグループ企業10社の合計です。大王製紙計は、三島工場と可児工場の合計です。

※業界平均値データは、日本製紙連合会の統計資料より

板紙用途の古紙利用向上 ~難処理古紙の利用~

従来廃棄物として処分されていた難処理古紙を、段ボール原紙の原料として使用し、循環型社会へと貢献しています。離解設備(パルパー)の改造や除塵設備(スクリーン)の改良・増強をすることで多様な種類の古紙を利用しています。

難処理古紙処理

雑誌古紙のリサイクル

印刷・出版用紙用途に雑誌古紙を使用し、 未利用古紙の使用拡大に努めています。

紙製品→消費後、回収された古紙→古紙パルプ製造設備→抄紙設備、塗工設備→

三島工場のN10マシンの稼動に併せて、DIP設備を増設しました。増設に併せて、当社では、古紙使用量拡大のため、従来は背糊やフィルム等の異物除去が困難で板紙用途にしか利用されていなかった雑誌古紙を紙用途に再利用する技術を確立しました。 これにより、紙用途の古紙の選択範囲を広げ、古紙利用率を向上させています。

抄紙設備とDIP設備建屋

雑誌古紙を使用する上で障害となっていたCD、ビニール、背糊等の異物を人手を使わず製造工程で自動的に除去する技術を確立し、紙用途での雑誌古紙利用拡大につなげています。

CD・DVD付き雑誌

ビニール表紙の雑誌

背糊付き雑誌

水資源の有効利用

紙を製造する上で必要不可欠な水資源について各工場で再利用を行っています。主力の三島工場は「瀬戸内海気候」で温暖で過ごしやすい地域の反面、降雨が比較的少なく水資源に乏しいのが特徴です。渇水時は海への放流水を工業用水池に戻し再利用を行うなど日頃から節水対策を行っています。

 
 
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