大王製紙株式会社(以下「大王製紙」といいます。)と北越製紙株式会社(以下「北越製紙」といいます。)とは、それぞれ本日開催の取締役会での決議を経て、両社の間で技術提携を行うことについて、下記のとおり合意しましたのでお知らせします。
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技術提携の背景・理由
大王製紙と北越製紙とは、共に国内有数の大規模な生産工場を有しております。しかし、紙パルプ業界では各社の生産設備の新増設を控えており、これに伴う競争の激化によって経営環境は厳しいものとなることが予想されます。
両社は、それぞれ塗工紙の大型抄紙機導入を既に決定しており、相互に持つ高い生産技術を戦略的に供与することによって両社の競争力の強化及び企業価値の向上を目指すものであります。
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2. |
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技術提携の内容
両社の高い生産性を誇る製造技術を相互に開示し、国際競争にも打ち勝つことのできる高いコスト競争力の確立を目指し、生産技術の相互供与を核とした技術提携を行います。
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塗工紙生産技術
大王製紙は平成19年8月に三島工場でN10号抄紙機の稼動を、北越製紙は平成20年11月に新潟工場でN9号抄紙機の稼動をそれぞれ予定している。両社とも増設するのはオンマシン大型高速塗工抄紙機であり、稼動に向けて既存技術の相互供与を行う。
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塗工紙技術では、北越製紙は3台のオンマシン塗工抄紙機を既に有しており、その技術を大王製紙に供与する。
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大王製紙はオフマシン塗工機での高速生産実績を有しており、高速操業技術を北越製紙に供与する。
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パルプ製造技術
大王製紙は、新聞用紙の古紙100%製品をはじめ、塗工紙への古紙高配合処理技術を有しており、これを北越製紙に供与する。
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環境関連技術
古紙の有効活用、バイオマスエネルギーの利用促進、省エネルギー技術、パルプのECF化、二酸化炭素の削減となる植林事業などの、地球環境保全に寄与する技術を相互供与する。
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3. |
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技術提携の推進
両社は、今後、技術提携委員会を設立し、技術提携の具体的な内容の検討・実施を進めてまいります。
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相互の株式取得等
大王製紙は、北越製紙の株式を4,286千株(発行済株式総数の2.00%)保有するに至っております。北越製紙も、今般の技術提携をより一層強固なものとして相互の発展を図るために、今後、大王製紙の株式を取得する予定です。
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技術提携の日程
技術提携に関する取締役会決議 平成18年10月27日
技術提携に関する契約書の締結 平成18年12月 末日(予定)
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両社の概要
(ア) |
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大王製紙の概要
1) 商号 |
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大王製紙株式会社
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2) 代表者 |
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代表取締役社長 二神 勝利
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3) 本店所在地 |
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愛媛県四国中央市三島紙屋町2番60号
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4) 設立年月日 |
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昭和18年5月5日
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5) 事業内容 |
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紙・板紙、パルプの製造加工ならびに販売
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6) 資本金 |
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30,351百万円(平成18年9月30日現在)
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7) 連結売上高 |
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402,273百万円(平成18年3月期)
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8) 決算期 |
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3月31日
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9) 連結従業員数 |
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7,831名(平成18年3月31日現在)
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10) 発行済株式総数 |
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128,870,608株(平成18年9月30日現在)
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11) 主要工場の概要 |
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工場名 |
抄紙機数 |
生産実績 |
主力製品 |
三島工場 |
25台 |
1,932千トン/年 (平成17年暦年) |
新聞用紙、塗工紙、 段ボール原紙 |
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(イ) |
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北越製紙の概要
1) 商号 |
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北越製紙株式会社
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2) 代表者 |
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代表取締役社長 三輪 正明
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3) 本店所在地 |
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新潟県長岡市西蔵王三丁目5番1号
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4) 設立年月日 |
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明治40年4月27日
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5) 事業内容 |
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紙類、パルプおよびこれらの副産物の製造、加工および売買
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6) 資本金 |
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42,020百万円(平成18年9月30日現在)
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7) 連結売上高 |
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153,692百万円(平成18年3月期)
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8) 決算期 |
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3月31日
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9) 連結従業員数 |
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2,822名(平成18年3月31日現在)
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10) 発行済株式総数 |
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214,052,054株(平成18年9月30日現在)
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11) 主要工場の概要
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工場名 |
抄紙機数 |
生産実績 |
主力製品 |
新潟工場 |
7台 |
984千トン/年 (平成17年暦年) |
上質紙、塗工紙、 白板紙 |
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7. |
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今後の見通し
本技術提携が両社の業績に与える影響につきましては、技術提携に関する細目が確定し、提携内容の両社の業績に与える影響が確定した時点で適時開示いたします。
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