2005年7月26日

大王製紙(株)三島工場における100%ECF化について


当社は地球社会の一市民として、地球環境の保全に寄与する、古紙の有効利用、バイオマスエネルギ−の利用促進、及びCO2の削減となる植林事業など、環境改善活動を積極的におこなっています。

この一環として、三島工場の化学パルプ(コピー用紙、カタログ、印刷用紙など白い紙の主原料)設備では、平成8年よりNBKPとLBKPの一部でECF漂白(Elemental Chlorine Free:塩素を使用しない漂白)パルプを生産してきました。ECF漂白は、製紙工場での排水時の残留塩素をさらに削減するとともに、漂白工程で塩素ガスにより副生成するクロロホルムの発生を大幅に抑制することができるなど、環境に配慮した漂白方式です。

この度、ECF化についての調査研究を進めた結果、安定した操業ができる目度が立ち、残るLBKPについて、平成17年度末までにECF漂白に変更します。これにより、三島工場は、現在のECF化率が約50%から100%になり、環境対応商品に対するお客様の要望に対し、さらに柔軟な対応ができる体制が整います。

今回のECF化では、塩素の代替としてオゾンを使用します。オゾンは、上下水道における水処理や家庭用の空気清浄器にも使用されており、空気中の酸素を原料として工場内で製造する計画です。オゾンを使用した広葉樹化学パルプの漂白設備としては、国内最大の規模となります。

当社は今後も「DAIO地球環境憲章」の趣旨に基づき、社会が求める製品と信頼を持続可能な形で提供しつつ、地球環境と調和した豊かな生活・文化・社会の創造を目指した企業活動をおこなってまいります。

<設備概要>

1. 設備仕様  オゾンによる広葉樹化学パルプ漂白設備
処理量(パルプとして) 1,600トン/日(国内最大)
オゾン発生能力 9,600kg/日(国内最大)
2. 完成予定  平成18年3月
3. 設備投資金額  約32億円