大王製紙株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:若林 賴房)は、資源を有効活用し、紙を循環させる社会を実現するため、事業活動に日々取り組んでいます。今回は、3月30日の「ごみゼロ国際デー」にあわせて、当社が推進する“製造残渣を再利用し、資源を有効活用していく”社会の実現のために行っている取り組み「Rems(リムス)」をご紹介します。
「ごみゼロ国際デー」とは 2022 年、国連により「ごみゼロ国際デー」*1が制定されました。「ごみゼロ」を目指すことで、一人ひとりの認識や行動、企業の社会的責任における環境対策の強化を促進し、私たちの社会が循環型経済へ移行することを促す日です。 *1.The United Nations 「International Day of Zero Waste」: https://www.un.org/en/observances/zero-waste-day
「Rems」 について
「Rems」 とは、“Re material system(資源再生システム)”の略称で、企業・団体さまなどが製品を製造する際に出る製造残渣を、当社の技術を活かし、紙の原料の一部として再利用できるシステムのことです。例えば、もみ殻やコーヒー粕といった製造残渣をご提供いただき、パルプの繊維に混抄することで、新たな紙として生まれ変わります。「Rems」を通じて、当社と企業・団体さまなどが協力することで資源の有効活用を推進し、循環型社会の実現を目指すことができます。
「Rems」のシステムについて
1.ご提供いただいた製造残渣を粉砕し、パルプの繊維に混抄できるか適性を確認します。*2
2.粉砕した製造残渣とパルプを混ぜ合わせて、『混抄紙』*3を作ります。
3.さまざまな抄紙工程を経て、混抄紙が完成します。完成した最終製品は、封筒や名刺などの用途として使用することができます。 また、最終製品には『Rems認証ラベル』を付けることも可能です。
*2.すべての残渣を紙の原料として混抄できるということではありません。 *3.パルプと異種原料を混ぜ合わせてできた紙のこと。
採用事例
1.アートネイチャーさま 「DMハガキ」 サステナブルな取り組みの一環として、環境配慮の観点から、もみ殻を使用した混抄紙(Remsスタンダード-FS)を採用いただきました。
2.JA全農さま 『全農リポート』 毎年発刊されている『全農リポート』の表紙に、2023年度よりもみ殻を使用した混抄紙(Remsスタンダード-FS)が採用されています。 また、もみ殻には全農さまから提供いただいたもみ殻を使用しています。
3.小学館さま 文芸誌 『GOAT』*4 中身だけでなく“紙”にもこだわった『GOAT』では、書籍内の「愛と再生」において、もみ殻を使用した混抄紙(Remsスタンダード-FS)を採用・紹介いただきました。 その他、当社の印刷用紙や出版用紙、環境に配慮した「FSエリプラペーパー」なども採用されています。 *4.紙を愛してやまない《ヤギ》と、《Greatest Of All Time(=史上最高の)》の頭文字から名付けられ、「かつてない紙の文芸誌を作りたい」という思いが込められた文芸誌です。
4.大王製紙 名刺 大王製紙では、もみ殻を紙の原料の一部に利用した名刺を使用し、企業一体となって循環型社会の実現に向けて取り組んでいます。
大王グループは、経営理念『世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ』の実現に向け、「衛生:人々の健康を守ること」「人生:人生の質を向上させること」「再生:地球を再生すること」という「3つの生きる」をビジョンに掲げ、事業活動を 通じた社会課題の解決に取り組んでいます。今後も、大王グループだけでなく、社会全体で循環型社会を推進し、SDGsゴール「12. つくる責任つかう責任」の達成に貢献します。
関連情報
Rems 公式サイト: https://rems-paper.jp/ 大王製紙 統合レポート2024: https://www.daio-paper.co.jp/ir/library/report/