SESSION 3

大王製紙の製品でアジア各国の
発展に貢献する

設樂裕之 × 柏原隆久 × 小倉正克

設樂裕之

設樂裕之
エリエールインターナショナルタイランド(EIT)
代表取締役社長
国内で様々な部門を経験し、2018年よりタイに赴任。タイ国内のみならず、ASEAN全域に大王製紙の製品を供給する役割を担う

柏原隆久

柏原隆久
大王(南通)生活用品有限公司
董事長/総経理
営業職、マーケティング、人事などの職務を経験し2017年より中国に赴任。発展目覚ましい市場での経営を担当

小倉正克

小倉正克
エリエールインターナショナルマニュファクチャリングインドネシア(EIMI)
エリエールインターナショナルトレーディングインドネシア(EITI)
代表取締役社長
営業、マーケティング、経営管理部門などを経験し、2013年にタイへ赴任。現在はインドネシアで販売、生産両社の代表職に従事

※所属は取材当時

海外事業に携わるまでの経緯は?

設樂裕之 設樂
(タイ)

私は愛媛県の出身で、その当時は地元の企業に入社したいという気持ちが強く、大王製紙への入社を志望しました。大王製紙は新しい事へ積極的に取り組み、若い人財にも平等にチャンスがある社風だと感じていました。日本にいる間は社内のほとんどの部門を経験させてもらいました。海外事業については「将来的にチャレンジしたい」という思いがあり、自分から手を上げたのですが、手を上げたらすぐに駐在が決まりましたね(笑)。

柏原隆久 柏原
(中国)

私は新卒で別の企業に就職したのですが、将来性を考えた時にゆくゆく自分に子供が出来たときに子供にも胸を張って言える企業で働きたいという思いがあり大王製紙に転職しました。ここまで営業やマーケティング、人事部門などの業務を経験しました。海外事業については中国だけを志望していたわけではないのですが、どこかのタイミングで挑戦したいとは常に考えていましたね。

小倉正克 小倉
(インドネシア)

私も既卒で大王製紙に入社しました。入社後にすぐ大手クライアント担当の営業職につかせてもらい、そこでかなり鍛えられたと思います。その時に感じたのは、大王製紙は新卒でも既卒でも別け隔てなくチャンスを与えてくれる企業であると言うことです。また若く非常に活気のある社風の中で多くの経験が出来たと思います。私は現在インドネシアを担当していますが、それ以前はタイに駐在していました。

アジア各国における大王製紙の状況は?

設樂裕之 設樂
(タイ)

タイは国内での販売に加え、ASEAN全域に商品を出荷する生産拠点として位置づけられています。現在はベビー用紙おむつ、生理用ナプキン、ウエットティシューを生産しています。タイは日本と同じくすでに出生人口が減少に転じており少子化が進んでいるのですが、紙おむつの普及率はまだ高くないので、今後も拡大路線で展開していくことが求められています。日本ブランドの紙おむつは品質が高い事で広く認知されていますが、まだタイ全体ではまだ所得の低い層が多いので、プレミアム価格帯の商品だけでなくエコノミー価格の商品まで幅広く展開しています。

柏原隆久 柏原
(中国)

中国ではベビー用紙おむつの販売が中心です。中国も出生人口が減少していますが、そもそも人口の絶対数が大きい国ですから、まだ成長の余地は十分にあると考えています。ベビー用紙おむつだけみても、中国国内で2,700ものブランドが展開されていると言われており、競争環境は非常に激しいです。その中で大王製紙のGOO.Nはベビー用紙おむつのトップブランドの一つとして広く認知されています。今後は他の商品カテゴリー、特にトイレットペーパーやティシューなど紙製品の本格展開を予定しています。

小倉正克 小倉
(インドネシア)

インドネシアはまだ平均所得も低く、エコノミー価格帯のベビー用紙おむつが主力商品です。インドネシアは大型スーパーなど近代的な小売網がまだ発展段階にあり、主要な販路が個人商店のような小さいショップになります。そこで紙おむつを一枚ずつバラ売りしているのが普通なので、他の市場とは大きく状況が異なりますね。現在はそのような環境の中でまずベビー用紙おむつの販売競争力を磨いて、シェアを上げていくことが重要な課題ですが、そこからカテゴリーを広げていくというビジョンを持っています。

大王製紙ブランドを拡大するための施策とEコマースへの取り組みは?

設樂裕之 設樂
(タイ)

直近では流通政策の見直しや新商品の上市の効果もあり、ベビー用紙おむつ市場では、市場にインパクトを与えるシェアを取る体制が整いつつあります。次はベビー用おむつだけでなく生理用ナプキンやウエットティシュー等の販売拡大にも注力し商品を通じてタイの生活者の環境を変えていきたいと考えています。タイの人は新しいものが好きで、流行に対しても非常に敏感です。新しい商品も積極的に試してみる人が多いので、常に新しい商品を展開して使って貰うことを重視しています。また、Eコマースについては小売市場全体の2%程度のシェアしかなく、本格的な普及はまだ先になると思います。

柏原隆久 柏原
(中国)

中国ではお客さんが物をしっかり見て購入するのがベビーショップ、安さを求めて買うのがECという棲み分けができています。その中で、主要なベビーショップでは大王ブランドがトップシェアになるまで成長しています。そしてベビー市場で6割のシェアを占める販路がEコマースです。大王製紙も主要なECモールに出店し、インターネットでの販売を強化しています。中国では毎年11月11日にダブルイレブンと呼ばれる「独身の日」を祝うイベントがあります。現在ではショッピングイベントとして莫大な売上が見込める一大イベントとして認知されており、大王製紙としても様々なキャンペーン施策を行うことで毎年順調に売上を伸ばしています。

小倉正克 小倉
(インドネシア)

インドネシアも販売代理店網の構築に注力してきました。インドネシアも国土が広く、且つ海をまたぐ島国のため、地域によって細かく代理店網を作って商品を供給する必要があり、やっとその環境が整いつつあります。Eコマース市場については、例えばタイなどと比較するともう少し発展していると言えます。小売に占めるEコマースのシェアはまだ5%程度ですが、毎年130%程度の成長率で伸びています。また電子マネー決済の取扱高が昨年1年間で10倍に増えているといった状況もあり、今後Eコマースが拡大していくのは間違いないと思います。また、いわゆるCtoC(消費者が購入した紙おむつを他の消費者に売る)といった商習慣も活発です。

新社会人へのメッセージ

設樂裕之 設樂
(タイ)

大王製紙は若い社員にもどんどんチャンスが与えられる社風だと思います。なので、海外事業に興味があれば若い段階で積極的に手を上げて挑戦して欲しいと思います。日本にいながら世界中の情報が手に入る時代ですが、言葉の問題や文化の問題はやはり実際にその国に行ってみないとわからない事が多いと思います。また、海外に出て仕事をすると自分が日本を代表する一人としてその国にいるような気持ちになります。その高揚感を感じながらチャレンジできるのは素晴らしい事だと思います。

柏原隆久 柏原
(中国)

中国は残念ながらビザの規制が厳しくなってきており、まだ社会人として実績の無い若い人財が駐在する事が難しくなってきています。ただ、出張でも良いのでどんどん海外に出て欲しいという気持ちは同じですね。今まさに目覚ましい発展を遂げる今の中国を目の当たりにする事は大変貴重な経験だと思います。大王製紙は様々な分野の経験を若い人にも積ませてくれる企業だと思うので、そこで実力を磨いて中国事業に参画してくれる人が増えればと期待しています。

小倉正克 小倉
(インドネシア)

インドネシアは日本から見るとまだ発展途中で、そこで生活するのは大変というイメージを持たれているかもしれませんが、実際に住んでみると不自由を感じる事はほとんどありません。中国とは異なり、まだビザも取りやすい環境なので、若い社員にもどんどん来て欲しいと考えています。また、我々海外法人や海外出張所のチームは日本国内と比較すると少ない人数で幅広い仕事をこなす必要があり大変ですが、その分連帯感が強いと思います。現地の人財を育てる使命もあり、大変やりがいのある仕事なので、是非チャレンジして欲しいと思います。

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